夜間パート、霧がかなり濃い。
ヘッドライトは真っ直ぐ当てると霧に反射して視界が悪いので出来るだけ前方下側を照らすように、登りはヘッドライトのみ、平坦と降りは転倒の恐れがあるのでヘッドライトの光量を上げ、腰ライトも光量を上げて明るくして走った。
相変わらず調子は上がらないけど、登りで離せない、または近づく周りの選手が下りでは離れて行く。いつも僕は登りで差を詰めていくのがパターンやと思っているのに今日は違う。でも登りで後ろを引き離せないのは悔しかった。
霧は大峯奥駈道へ行った時にくらべたら同じようなものだったのでなんとかなった。
いつからかだんだん身体が動くようになってきた。下り基調だから?よくわからないけど、前半は歩いてたような、走ろうと思えば走れる傾斜を今は走れる。すこしずつ前の選手をひろえるようになり、後ろは離していけるようになった。
リズムが出て気持ちも上がってくる。
そして福地さんに追いついた。大岳山からの下り。岩場なのに喜んで「追いついたでっ!」って声をかけた瞬間に転けた。。
なんとか大丈夫。
福地さんは霧で苦戦してペースが上がらないって言っている。出来るだけ下を照らすようにしてと伝えた。そして、僕が抜かしてきた女子選手はかなりへばっていた感じやったので、後ろは気にすることはないよ、前を狙ってゴールまで頑張れば大丈夫!と伝えた。福地さんは外見は可愛らしい女の子って感じやけど、ハセツネのレース中の彼女は本当に勝負師な雰囲気がした。強い気持ちがこちらまで伝わってくる。素晴らしい選手だと思う。
しばらく走る。手に血がついてるのに気づく。血が結構出ている。手首、結構深い。いったん止まって、傷テープを貼ろうかと考えたけど、そんなことしていたらサブ10はできない。そして自分の集中が切れるのが怖かった。
すぐに走ることに切り替えた。しばらくしたら血が止まった。あと2時間もないし、いけるやろ。
しばらく走る。補給しないと、時計をみないと。あれ、ない?左手が軽い。
一瞬よくわからなくなり???ってなった。
あっ、転けた時に取れたんや。とゆうかバンドが切れたんやと分かった。
ambit3PEAK無くしたらアカンやろって、取りに戻ろうかと考えた。
けど、もう10分以上前のこと。なおかつ夜。みつけられんの?しかももう戻ればレースは完全に終わってしまう。
再度切り替えて、ゴールすることのみに集中した。途中、第3関門では今何時か教えてもらい、途中抜かしたランナーの人にも教えてもらうなどしてギリギリさぶ10狙えそうな感じ。
頑張るしかない。
日の出山を登り終え、あとは走れるすこしの登りがたまに出てくる以外は全部下り!
野田君に連れていってもらった試走では、ここでフラフラになり、もうろうとしながら野田君を遠くに待たせて走った、とても、情けなかった区間。
ここは絶対に走る!と走った。
野田君ならもっとプッシュするだろう、彼ならもっと前に行くだろうと、俺もプッシュするんやと飛ばす。
途中すごい勢いで1人だけ抜かれた人がいた。
細山選手、関東の強い選手で僕は一方的に知っていた。前半で潰れていたけど、復活したんやな。彼には最後まで追いつけなかった。
その後もゴールまで思い切り走った。
ロードに出た時は本当に良かった、終わるんだと思った。
奥島さんから写真頂きました。目を見開いています、必死なのがわかります(笑)
ゴール!
記録は9:54:49
10時間を切ることができた。。。
目標は9時間に限りなく近いタイムやったけど、自分はそこまでの選手でないことが第1関門でわかってから、ゴールまで集中して頑張れたことは本当に良かったし、安堵感があった。
でも、9時間に近いタイムを出したかった気持ちも強く、まだまだこれからだと感じた。
ゴール後、自販機で買ったコーラは最高にうまかった。
救護室で手首の手当てもしてもらい、本当に助かりました。
記録に向かって全力を出し切ったレースでした。
来年も記録にチャレンジしたいと思っています。
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