2019年7月25日木曜日

Ultra Trail di Corsica④

第10エイドのE Grotelle - chez Téoを出て、小さなアップダウンのどちらかというと降り基調のトレイルを走る。アップも歩かず走れるコース、自分の身体もここに来て全然重くない。
最後のエイドAlzuまで10kで750kアップ。ラスト一山。700mアップくらいなら押し切れるやろう、と考えた。なので、ここで出せるだけだそうと、ぐいぐい進む。
一人、前のエイドで先に出発していた選手に追いついたらスピードが違い過ぎるのか、向こうから避けてくれた。とにかく上げて行こうと進める。最後の一山になかなか入っていかない。かなり進んだ後、やっと山の取りつきに入った。長めのつづら折りが何回も続く。山の上を見上げると稜線が見えないくらいでかなり高い。でも700アップで、しかもアップダウンもあったから、最後まで行かずに途中でトラバースしてゴール地点へ向かうのかなと思っていた。
つづら折りを繰り返し、直登が入る、またつづら折りをくりかえす、直登。
何回も繰り返す。あんな上にマーキングがある、ってことはここに運営の人はつけにきたんやんなあ、大変やのにありがとうございますって思う。やけどもうそろそろやろと。とゆうか、こんだけプッシュしてるのに、前早く出て来いよって思う。
かなり傾斜が急になってきて最後らへんは岩セクションみたいに手も使わないと登れなくなってくる。最後一山って軽く思ってたけど、全然軽くない。(ブログ書きながら高低図みたら2.5kくらいで700アップ。それはきついに決まっているなと思った。。)このペースなら後ろで自分に詰めれる人はいるはずないって思うけどたまにちらっとみる。誰も来る気配がない。
終わったかなって思ったらまだ上にマーキングがあるのが続いて、結局トラバースすることなく、しっかり山頂まで登った。最後らへんは笑えてきた。

頂上に人が一人いて、遠くでブラボーって叫んでくれていた。

かなり嬉しい。登り切った、あとは下りでゴールやなと思う。
日が沈んでいく。ここからラスト、気持ちよく走ってゴールしたいと思う。

稜線の走りやすい平坦なトレイルを進む。
最後のエイドの前で一人歩いていた。ここら辺まで来たら脚が動かなくなる人もいる。
ラストのエイドAlzuを通過。予測タイム20:35、経過タイム22:05、約1時間半の遅れ。
ここから降り基調になった。ゴールまで下りのみ、11k。走れるトレイルなのかなと思っていたら最初はそうやった。
勢いあまってロスト、最後の最後でそれはいかんと来た道を戻ってコースへもどる。
やわらかいトレイルを下る、谷を下っていき、だんだんちょっとゴロゴロした石も出てきて、走るのに気を遣う感じになってきた。だんだん日が暮れて真っ暗になった。さえさんはcorteに来た日にここを逆走するコースをはしって来たって言ってて、とても良い感じだったと聞いていたので、気持ちよく走れるのかなと思っていたら、石がゴロゴロで走りにくくて、しかも谷で夜なので全然景色も無いし、なにも楽しくない。utmbの最後の山みたいに、何回も何回も同じように曲がって下って少し上がって下って曲がってを繰り返す。やっと下り続けたと思ったら結局また同じような繰り返し。これ、もしかしたらロストしてるんとちがうのか??って思って時計を見たらナビゲーションルートからは外れていない。ゴールまでまだ直線距離で3キロ以上ある。11kってこんな長かったか??
最後は山から街へ降りていくので正面は街が広がるはずやけど、全然街の光は見えないし、デッカイ山が正面に見えてるからまだまだゴールではない。川の水の音が消えて、だいぶと移動してきたなあと思うけどまだつかない。
正直、最後のパートは全くいらんやろって、コルシカの美しくてきついコースを最後の最後で台無しにしている、むしろ最後のエイドからどっかトレイルで降りて気持ち良くゴールして街まで後で移動したらええやん、コース設定ミスってるよ、とか、これ最後こんなコースで競ってたら最悪やなあとか、クレームの意見ばっかり頭に出てくる。前も後ろも誰もいなくて真っ暗。もう早く終わりたい。

も~ええっちゅうねん!!!なんやねんこのコース!!!って叫んでしまう。
進んですぐに、遠くコースじゃない方からギターの音が聴こえてきて?アレアレ!!って声が聞こえた。応援してくれている。キャンプ?してるんかな、明かりも何もないけど。さっきの叫び声が聞かれていたら恥ずかしい。。

ちょっと自分が情けなくなり、すこし落ち着きをとりもどして進む。
大きくトラバースするように道がひらけてきて、遠くにライトの明かりが見えた。
進むのがとても遅い、歩いている。選手かな。
しばらくして追いついたら選手やった。もうゴールまで2k切っている。もう少しやし先に行ってよってジェスチャーしたら、先に行けよって。もう走る元気はないみたい。

先を進んだら、山の中やったけど、山から街へ入る柵みたいなのが出てきて、うわ、来たか、って思ったらまだそのままの道が続く。周りはまっくらで思い切りまだ山の中。なんでそんなところにゲートがあったのか、これは幻覚やなあとわかった。たぶん自分に都合の良いものに見えてしまうのだろうと思った。
そのままペースを上げるわけでもなく、下げるわけでもなく、進んでいったら、街の光が見えてきた。やっと来たんやなあと、気持ちがめちゃくちゃ高ぶるとかは無いけど、ゴール出来るなあと思った。
街に入ってきた、スタートして通った道に戻ってきた。街の外れから入っていって、選手を待ってくれている人が少し。ブラボーって行ってくれて、その後なんて言われているか分からなかったけどコースはこっちだぞって言われている気がした。なんでそんなこと考えたのか良く分からないけど、帰りは行きより短いところ通って戻るんだろうと思ってしまって、手前の通りで曲がって入っていって進んだら出口が、レース用に街の通りに置かれているゲートで塞がっていて出れないのが遠目に分かった。引き返して、スタートで通ってきた道やんなやっぱりと、その道を進んで、自分が宿泊していたアパートの近くの通りを降りていく。夜11時近くても店で食事をしている人が多く、ブラボーで言ってくれる。なぜかブラボータケフ~ミって言ってくれた人もいた。livetrailみてたのかな。
そのあとすぐにさえさんが通りで待ってくれていた。たぶん長い間待ってくれていたと思うけど、そんなそぶりは全く見せずにめちゃくちゃ喜んでくれていた。いっしょにcorteのメイン通りに降りてそこからゴールへ向かって走る。



ここは道路の両側にレストランが続いていて、たくさんの人が食事をしていて、ブラボーブラボーって皆が言ってくれた。僕しかランナーはいないからみんな僕に言ってくれている。この日本人やるやないかってとこまで感じてもらうことは出来なかったやろうけど、とても嬉しかった。
さえさんも一緒に走ってくれて一緒にゴールした。
爆発するような感情は全然わかないけど、やっと終わったなあと、完走出来てホッとした。





ゴールしたら、元気なおばちゃんが、おめでとう!どこから来たのか、とか色々しゃべって褒めてくれる。全然言葉わからないのでさえさんになんてゆうてるのって聞いたけどほとんど覚えてないなあ。とりあえず、ゴールで写真を撮ってもらいたいなあと思って写真を撮ってもらった。


さえさんに何位でしたかって聞いたら、20位代まで上がったよと。29位やった。
29位、自分の実力ではたぶんかなりうまく行っても20位代までかなあと後から考えても思う。トップとは約8時間半離れた。そこまで、全然、全然違う、もう想像出来ない違いやなって思った。トップとのタイム差とか、順位がどうとか、色々ランニングや山に対する価値観が変化してきたけど、自分にとっては大事なことであり、モチベーションを生んでくれるもの。やっぱり少しでも強くなりたいし、速くなりたいし、順位を上げたい。なんでかはわからないけど、自然にそう思う。
でも本当に完走出来て良かった。何日か前までふくらはぎに違和感出たらどうしようとか不安に思っていた。でも今回も完走出来たし、気持ちよく不安なく走れた。本当に有難いことやなと思う。

そして今回は本当に一人のレース、旅になるなあと思っていたけど、終わってみれば、レースをサポートしてくれたさえさんがいたので、エイドでサポートしてくれる友達がいるというのは何か一人であるという不安が無くて、心に余裕とか安心があって、ほんとに力をもらったなと思う。異国の地でも友達が一緒にいてくれるのは本当に大きい。友達が自分を待ってくれているというのは、本当に全然違うと思う。本当に感謝の気持ちです、ありがとうございました。

コルシカの山、街、自分が行くことになるなんて去年の今頃は思いもしなかったけど、とても行けて良かったです。山はとても凄くて、街はアットホームな肩ひじはらない感じの街で、人も陽気で良いところでした。

また来年の夏もどこかの海外のレースにチャレンジしたいです。



2019年7月21日日曜日

Ultra Trail di Corsica③

第7エイドのVerghjuを出発して、10分くらい休憩したからか、身体が少し動くようになった。ここから後半が始まる感じ、50番とか全然満足出来ないし、もっと順位を上げたいと思いながら平坦で走りやすいシングルトラックを走る。左手には雄大な景色が広がっていて、ずっと山の中腹をトラバースして進んでいっている感じ。昼の1時を過ぎてかなり暑い。平坦な走りやすいところなので淡々とペースを刻む、でも走りにはバネは無い。
前に走りが重そうな選手が出てきて、後ろにつくけどよける様子がないので、事前に調べておいた、通してくださいってゆうのを、フランス語でピュイ ジュ パッセ??と後ろから声をかけたら、通じたのか、何か返事されてよけてくれた。でもずっと後ろをついてくる。ストック着きながら走ってすぐ後ろをついてくるし、かなり疲れてる様子なので、もし自分のアキレス腱を誤ってストックでつかれないかめちゃくちゃ心配になった。冗談ではなく本当に心配になった。しばらく走っていたらどうせ離れていくだろうと思ったけどずっと着いてくる。近いのでちょっとストレス感じるなと思いながら進んでいたら一本道のはずなのにマーキングが出てこなくなって、自分の時計のナビゲーションをみたらコースから離れているよう。止まって、エキュスキュゼモアって言って、後ろの選手に ノン ディレクション とか言ってこっちじゃないと思うみたいに言って、引き返すことにした。
100mくらいもどったら山側に小さく登っていく踏みあとがあって、上にマークがついていた。後ろの選手をロストさせてしまったので、何度も誤っておいた。そこから登りに入って、その選手の方が疲れていると思っていたけど、自分より全然元気なことがすぐわかった。ガタイがでかくて、どう見ても僕の方が身体絞れてて速そうなのに着いていけない。すこしずつ離れていって、頑張ってついていくけど、頑張りようもむちゃは出来ないので、省エネしながら頑張る。暑い。エイドを出た時の新鮮な身体の間隔は全くもう残ってない。でも止まることは出来ないので粘ってその選手に着いていく。
時折僕に振り向いて話しかけてくる。あこへ次は登るんだ、でも一つ目はこの山でここは楽だけどな、みたいなことを言っていた。あこへ行くんか。。。。って遠くに山が見えて、うわって思う。正直余裕がない。淡々と進む。
前の選手が、何時間を目指しているんだってユアゴールタイム?みたいなことを聞いてきたので、英語で、22時間を狙っていたけど、正直今の状態ではゴール出来ないと思うって伝えた。あなたは?って聞くと24時間て言っていた。24時間なら行けると思う、あなたなら出来るって答えた。
でも今ブログ書きながら思うけど、第7エイドで予測タイムどおり来てたのに、なんで自分は目標の22時間は無理やって、この時点で判断してたんやろうか。たぶん、残り半分あるのに全然余力無くて、平坦も歩いてはいない程度の走りしかできひんかったからやと思う。

そこからさらに暑くなってきて、順位上げたる!とかの野心とか、全然そんなどころでは無くなってきた。僕らの前に、僕よりフラフラで、こいつはもうアカン状態やなって選手が歩いている。僕らが抜いても全然着いてくる気力も無い。顔もめちゃくちゃ疲れている。わかるわ、自分もどっちかってゆうたらそっちやわって思った。
その後またまっすぐ進んでいたらマーキングが無くなってきて、それやのに僕の前の選手はそのまま進んでいく。かなり離れて前にいたけど、時計のナビゲーションからも、これはロストやろって思ったので、エキュスキュゼモアって何回も大きな声で呼び止めてディレクションイズヒアーって、とりあえずの英語で言った。また山側のかなり上のほうにマーキングがある。そこまでの道は見えないけど、どっかで見落としたんやと思う。その選手もわかったみたいで、戻ってきた。さっきのフラフラの選手が僕らが向かう先へ向かってきていたので間違いないみたい。
そこから、元気なガタイのいい選手には着いていけなくなって離れて行った。
ああ、あいつは24時間でゴールして、自分は25時間か?とか弱気になってくる。




キレは無いけど、とりあえず進まないとと、平坦になればストックをついてかすかなjogをする。めっちゃ遅い。全然進まない。


だらだらとしか進めないけど600mなんとか登って、進んだら綺麗な湖が見えた。
これからこの湖の右側を通って進んでいく。
左手には今まで進んできた山が見える。


写真を撮っていたら、とゆうか疲れていたのもあるけど、2人に抜かれた。一人は2つくらい前のエイドの前に抜いた選手。追いつかれたんや、、だいぶとペース落ちてるしなあってまた弱気になった。その選手も疲れているけど、走れるところはしっかり走っている。僕も合わせて遅いけど脚を動かす。なんとか前に進まないととjogする。

湖を越えると、第8エイド、71k地点のNinuに着いた。ずっと先を行っていると思っていたガタイの良い選手もまだエイドにいた。予定タイム15:40、到着は15:50やった。とりあえずコカシルブプレって3回くらい言って、コーラたくさん飲んで、オレンジとバナナを沢山食べた。そうこうしてるとガタイのいい選手は出発。さっき抜かれた二人は椅子に座っている。僕はほとんど椅子に座らない。ここでも座らない。座って一息したら気持ちが抜けてしまいそうに思う。エイドのボランティアの人がジャポネ?カワサキー!って喜んでいる。僕もカワサキー!って言ってテンションを上げて(上げたつもり)応える。
ゆっくりしてられないので、身体は重いけどとりあえず前を進まないとって思ってエイドを出た。
次のチェックポイントBocca a Sogliaまでは12kで750m登る。結構きついやんかって、しかも次はエイド無くて次のエイドまで15kくらいある。約3時間近く補給できない。大丈夫かなとか思ってしまう。

一面草原で、まっすぐに真っ平な2本道がある。ひたすら脚を動かす。後ろ来てるかなとか思いながら、振り向いてもしゃあないから振り向かない。馬がいる。競馬に出てそうな速そうな馬。この馬は飼われてるのか?でもどうやって捕まえるの?野生の馬??とかハテナが解決されないけど、そのまま進む。
全然バネが無い。めっちゃ遅い。そりゃ前のhokaの選手に何時間も差がつくわって情けなくなる。ほんまは10位くらいに最後すべりこんで、この日本人やるやないかってコルシカの人に思わせたろうってこのレースの計画していた時密かに思ってたけど全然検討違いやんて思う。段々山に近づいてきて、また段々岩が増えてきた。上にしっかりした山小屋?ペンション?みたいなのが見える。近くにエイドの予定は無いから関係ないのはわかってるけど、もしかしたら人いっぱいいるし、なんかくれるのかなって思ったら、山小屋のほんまの近くを通るけどなんにも無かった。利用者は川で水浴びとかしていてめちゃくちゃ羨ましい。だれか俺に水とかくれよって思ったけどそんなサプライズは無い。
山に進むトレイルには沢があって、だんだん近づいてきて、これは冷たい水が飲めそうな気配がしてきた。そしたら沢の上で水浴びしていて人がどっぷりつかっていてこれは流石にその下流では飲めない。がっかりしていたらハイキングで下ってきたひとが、なんか僕に声をかけてくれて、メルシーってお礼した。たぶん、この先で水を汲めるよって言ったんだろうと勝手な理解をして、進んだ。暑いから冷たい水が飲みたい。さっきのエイドで1Lしか補給しなくて、だんだん減ってきていた。良く考えたら3時間もエイドないのに1Lの水はおかしい。サブのフラスクにも水入れとくべきやったやんと後悔した。
進めど進めど汲めそうなところが無い。

暑さと疲労で遅いペースながら進むけど、後ろもこない。前は一人二人、僕より疲労していて遅い選手が見えて、抜かして進む。

めっちゃガシガシ登る感じになってきて、とうとう岩場セクション突入かって時にルートとは別のところから選手がルートに復帰してきている。そっちから沢の音がする。あ、この選手たちは水汲みに寄ったんやなと。ちょっと迷って遠回りやけど僕も汲みに行った。しっかり飲んでボトルにも水を満タンにした。ああ助かったと思った。
ルートに復帰して、ほんまに岩場セクションになってきて、これを登るか~って、眺めて圧倒される。
コツコツ進んでいると前に先を行っていたガタイの良い選手が、水汲めるところで休憩していた。水あるぞ!って僕にも言ってくれて僕も汲んで飲んだ。ここの水はほんまに冷たくてかなり身体が喜んだ。美味かった。いくか~!みたいな感じで進んだ。なぜかここから登りの身体のキレが出てきて、スイスイ行けるようになった。ガタイのいい選手も僕についてこれない。


ここらへんでへばっている選手がちらほら出てきた。座り込んでいる選手にはクラージュ!って声をかける。
登り切ったら、レースの関係者の方っぽい人がいて、40番だぞ!みたいに盛り上げてくれた。
けっこう危ない岩場をトラバースして進む。左手にはまた湖が。めっちゃ雄大や!すごいわ!って、身体が軽いのもあり、なんだか嬉しくなってくる。岩だけの下りを踏み外さないように進んでいく。マーキングを探して、岩場をトラバースしていく。


ちょっと進んだら後ろからまた選手が来た。さっきと違う選手。けっこう速そう。先に行ってもらおうと思ったら、大丈夫そのまま行ってくれって前を譲ってくれた。
岩が多いなあって思いながら慎重に進んでいく。
降りに入って、進んでいたらチェックポイントBocca a Sogliaについた。
予測タイム18時間、到着18:40。ここで40分遅れたことになる。でもレース中は身体が動くようになってきて気持ちは軽かった。
ここからこの選手と次の第10エイドE Grotelle - chez Téoまで一緒に走った。
4kで600m降る。ずっと降りやった。最初は前を走ってくれて、この選手がとてもルート選びが上手くて、1個さきのコースフラッグではなく、2個先が見えていたら、そこへ向けて最短のルートを選んだり、本当にうまいな~って感心しながら走った。チェックポイントからあと2人くらい選手を抜いて、着いてきようとしていたけど、僕ら二人のリズムはよくて直ぐに離れて行った。ずっと後ろだと申し訳ないので、前を変わって、僕も必死にルートを選んで最短を進んだ。今回、altraのking MTを選んだのやけど、ビブラムソールのグリップとラグがしっかりあるのもあり、乾いた岩の上の安定感がほんまに良かった。たぶん、ローンピークやときつかったと思う。
ずっと二人で下って、話もした。僕の英語が下手なので、少しやったけど。経験豊富そうで落ち着いた人やったので、おすすめのレースはありますかと聞いたら、コルシカに住んでる人で、レースはコルシカ島でしか走ったことが無い、でもたくさんコルシカ島にはレースがあるって教えてくれた。年齢は43とか言っていた気がする。もっと言葉が出来れば沢山話したかった。途中、走りながら譲り合う時は、おまえはゲストだから先に行ってくれと譲ってくれたり、とても良い感じの選手でした。とてもペースが上がり、一番楽しく走れた区間やったと思う。

そうこうしていると第10エイド E Grotelle - chez Téo が見えてきた。
さえさんが第7エイドから来てくれていた。エイドの手前で待ってくれていた。



すごいどんどん順位上がってるよって盛り上げてくれる。30位台だよって。

この選手に引っ張ってもらってって伝えた。自分もかなりリズムよく走れて元気がある。
椅子に座って、またコカシルブプレって言ってコーラを2杯か3杯飲んだ。
前に到着した選手もいて、3~4人エイドにいる。


87k地点、予測タイム18:30、到着は19:40。後から考えると、ここの区間は下りのみやったので、仮想距離の計算に高低差をプラスしていなかったことが予測タイムとのずれを生んだのやとわかった。ここでゴールが速くても23時間をこえるんだなって思った。
目標の時間へのゴールはもうほぼ無理やけど、この流れで出来るだけ上げたいと思ったのと、あとゴールまでは一山で残りは下りやったので、もう残りの力を気にせず出来るだけペースを上げようと考えた。
もう夜の7時近くなっていた。さえさん自転車でずっと移動して追いかけてくれて、疲れているのに感謝やなあと思いながら、よっしゃ次行きますってリスタート。
ずっとロードを下って、さえさんが自転車で並走して、ザックからこれから食べなそうな補給食をとってあずかってもらい、登りへ入るところで、次はゴールで!って別れた。

よっしゃ行くぞ~!って身体もかなり軽く、残り20kちょいにしては、パワー残り過ぎかなあとか思いながら、小さいアップダウンも歩かず走る。




Ultra Trail di Corsica④につづく

2019年7月19日金曜日

Ultra Trail di Corsica②

第4エイドのCalacucciaから第5エイドのBalloneまでは16kで2100m登って、800mくらい降りる。このレースの一番メインのパート。


じわじわ進んで、何人かを抜いて、じわじわ進んでを繰り返す。
地面が土から岩の割合が増えてきた。
少しずつ山の稜線の景色が近づいてくるけど、全然やっぱり遠い。
何度もケータイで写真を撮ろうか、って思い、とりあえずmonte cintoまでは進まないとって思い留まるを繰り返す。
でもこれは撮らないと!って思って何枚か撮っていった。
遠くを見て、コースフラッグが置かれてるのを見つけて、そこへ進むを繰り返す。
だんだん暑くなってきた。でもまだめちゃくちゃ暑くも無い。
はなえさんに、monte cintoにかけては綺麗な山の水飲めるよって聞いていたけど、所々で綺麗な水が流れていて、ボトルにはまだ水があったけど飲んだ。冷たくて美味しい。
休むことなく歩く。


高度を上げるにつれて、全部岩!みたいになってきた。
ヨーロッパの山やと高度を上げるとこんな感じなんやろうか。
レシャッペのときも岩々していた。コルシカも岩々している。
岩の表面につけられている登山用のマークや、また岩の表面の凹凸と自分のリーチからルートを決めて登っていく。全部岩になってきた。


全部岩が当たり前に思えてきて普通に進んでいくけど、後ろを振り返るとすごい景色のところへ来てるなと一瞬だけやけど感動にひたる。 でもじっくり見渡す時間は前を急ぎたくて無い。



進んでいくと、とても綺麗な池というか湖があった。
こんなところに。めちゃくちゃ水が綺麗やった。
こんな美しいところがあるんやなあって、水の中へドボンしたいって思ったけど、
レース中なのでやらなかった。絶対気持ちええにきまってるけどやらなかった。
この湖の淵を回ってからさらに上に登る。




全部岩。
段々と登り方のコツをつかみ、コースフラッグを目安にはするにせよ、とにかく小さい岩は体重で崩れて力が分散するので、出来るだけしっかりした岩を足場に選んで登る。そうすると力が入る。前の選手は何回も足を取られて四苦八苦しているが、僕は問題なく進む。フランス人より自分の方が山慣れしてるやんと、ちょっと得意げに進んだ。
岩場を登っていると稜線にやっと出る。monte cintoの頂上はまだかなと思いながら、景色が素晴らしく、また写真を撮った。



美しいとしか表現出来ないけど、稜線に立つと周りのかっこいい山々がぶわーっと広がっていて、何度も凄いなあと感動する。
コルシカでもmonte cintoは有名な山なのでか、このセクションはしばらく進むごとに登山をしている人たちともすれ違う。エクスキュゼモアとボンジュールとメルシーしか言えないけど、すれ違うときは岩場で危ないし慎重に進んだ。こちらの登山者は長袖長ズボンではなくて、みんなザックは大きいけど半そで半ズボンが多い。めちゃくちゃ暑いから当然かもしれない。皆、このレースのことを知ってくれているのか、ブラボーとか言ってくれて応援してくれる。こんな急な傾斜なところをあんなにでかいザックで登ったり下ったり、めちゃくちゃしんどいやろなあと感心した。

稜線からはすぐに降りになって、ずっと先まで行き先が見える。monte cintoの山頂通ってないんやけどなあって思いながら、ガレガレのところを降りていく。写真を撮っていたらさっき登りで抜いた選手はずいぶん先に離れて見えなくなった。レース中間というのもあったけど、足場が悪いのもあるし、レースレースしたガツガツ感が無くなっていて、そにかく安全に降りようって感じやったけど、降りのリズムが悪いし、あいからずガレ場下手やなと思いながら、先のコースフラッグを見つけては、岩場のルートをイメージして下って行った。800一気に降りるので結構長い。
後からさえさんに聞いたら、このレースではmonte cinto の山頂まではいかないルートになってるみたい。
段々と平になってきた。流石にリズム上げないとって思って、走るようにして前の選手出てこいって思って進むと、ええ感じのリズムの選手を遠くに見つけて、それを目標に進む。段々追いついたので、抜かしてさらに前を急ぐ。しばらくしたら48k地点の第5エイドのballoneへ。ムーブスカウントを後から見ると、10:15くらい。計画では11:10なので順調ではあったようやけど、ここらへんまでくると山をどうやって進もうかに意識が向いていて、ペース配分をどうこうって感じではなくなってきていた。それにショックやったのがこの時点で前に若い女性選手がいた。もちろんサポート受けているセミプロの選手ってわけではない。ちょっとショックを受けつつ、先を急がないとって進む。ぶわーっと広がる草原的な下りをマーキングを探して進む。マーキング無いけど、ルートっぽいコースを進んでると、なんかおかしい感じがして、時計のナビゲーションを見たら明らかにコースを外れていて、かなり左前方に少し前に抜かした選手が見えたのでコースじゃないけど草原をつっきって戻る。マーキングの間隔が結構広いので、注意しないと危ない。
ここから第6チェックポイントのCiottulu di i moriまでは600mくらい昇るんやけど、600mって言ったら伊賀で例えると霊山寺から霊山2回でおつりがくるやんてイメージで、サクッと行けるかなと思ったら、また岩場をガシガシ行く感じで、これ600mかいホンマにってかなり疲れてくる。時刻も12時近くなり、日差しもきつく暑い。

岩場の登りで疲れてへばってる選手もたまに出てきた。
座り込んでいる選手に、さえさんに教えてもらった、クラージュ!(がんばろう)って声をかけたら少し笑顔になってくれた。相手に言いながら、自分にもゆうてる感じでもある。暑いけど、登りはガシガシ行ける感じはある。

岩場を登ると、また草場が広がってるようなところがあり、牛が結構な高度のところにポツンポツンと出てきて、なんで居るのかなと、地味にびっくりした。
こんなところで飼われてるのかな~ でもそれにしては広すぎて牛見つけるのにも一苦労やけどなあと不思議は解決されないまま進む。




第6チェックポイントのCiottulu di i moriには約12時間で到着していた。計画では12:45。どんなチェックポイントやったか思い出せないけど、ペースは崩れずに進めていたとゆうことみたい。
つぎは第7エイドのVerghju。ここではドロップバッグがある。さえさんも応援に来てくれるポイント。

ここらへんからおそらくGR20なんだろうなと思うトレイルに入ってきた。
今までのような岩々した感じではなく、周りには木も増えてきて、イメージ的にはアメリカのウエスタンステイツに出てきそうな山々が周りに増えてきた。例えがおかしいかもしれないけど、レース前にネットでウエスタンステイツの速報ばっかり見ていたからかもしれない。シングルトラックを進んでいく。リズムよく進めるからか、このあたりの写真を1枚も撮っていなかった。。

ハイカーも増えてきて、カップルや男性2人組、女性2人組、など比較的若い人が多い。本当に人気のコースなのか、かなりの頻度ですれ違う。
かなり暑くもなってきた。エキュスキュゼモアって言う自分の声もだんだん疲れてきた。太ももあたりもかなり熟成されてきた。脚が熱い。第7エイドは61kなので、だいたい中間、抑えて行けたらというところやけど、この脚の成熟具合は全然抑えれてはないやろと不安になってくる。暑くてエネモチは食べにくくなってきて、ライスピュレは味がりんごで食感も比較的食べやすかった。ボトルの水も暖かくなってきて沢を通るときは水で体を濡らしてアイシングする。
だんだんしっかり走れなくなってきて、後ろから抜かれて着いていこうとするけど身体が熱い。これは着いていけないけど、歩いてはいかんとなんとか平坦とくだりだけはjogして微妙な登りは歩くを繰り返す。前の選手は遠くにはなったけどそれから距離は離れないので、たぶんみんなしんどいんやろなあと思った。ここらへんは足元はシングルトラックで、まわりも木々があり、とおくには雄大な景色が広がるのでとてもロングハイクには良いところやと思った、がその時の僕には走れるコースがしばらく続いて、暑さと疲れで重くなった体から、今これしんどいなあ、ちょっと後半大丈夫かこれって思いばっかりが出てきた。暑い。

ダラダラとしか進めなくとも粘っていたらトレイルから林道、ロードになり、建物が見えて第7エイドのVerghjuが見えた。さえさんが道で待ってくれていて、一緒に走りながらエイドに向かう。初めてくる土地なのに、ちゃんと第4エイドから第7エイドに自転車で移動して到着しているのがすごいなあと感心する。とゆうかめちゃくちゃ暑い。


みんな周りへばってるよって教えてくれる。何番くらいですかって聞いて40番~50番くらいかなってことだった。エイドでめちゃくちゃ元気でテンション高いおっちゃんがどこから来た?ジャポネか?って声をかけてくれてとりあえず座れ、何が欲しいって聞いてくれる。コカ、シルブプレってゆうて、コーラを貰う。コカシルブプレでお替り頼んだら、いや違う、これだろう!と酒を進めてきたが、絶対無理ですってノンメルシーと伝えた。テンション高く対応するけどかなり疲れていっぱいいっぱい。
そうしていたらさえさんがドロップバッグを持ってきてくれた。
一瞬、え???となって、ここがドロップバックのエイドなのを忘れていた。かなり疲れてるんやな自分、と思った。
暑くてもう気持ちは面倒さばかり出てくるけどそんなことはゆうてられへんので、バッグからこれから暑いので日焼け止めをしっかり塗る。さえさんに水を入れてもらい、補給食をドロップバックから入れてもらう。なんかおっちゃんが色々ゆうていて、さえさんも話していたけど、後から聞いたらなんでここに来て日焼け止め?美白??デリケートなんだねって思ったってゆうてたけど、僕は日焼けで肌が熱くなって体力を消耗したくないから塗ってたってゆう。周りから見たら、何をやってるんだろうってちょっとおかしかったみたい。。笑






トップから3位までは別格の走り。トップ10はやっぱり全然走りが違うってさえさんは話してくれた。

靴下とガーニーグを取り出して、靴を脱いで交換する。足裏のダメージは長いレースでは自分的には絶対避けたいので、10時間越えたらデポがあれば絶対ケアする。ガーニーグーはかなり良くて、水膨れなどはほぼ起きない。

エイドのパスタやバナナ、オレンジ、コーラ、しっかり補給する。
時間は13:50くらい。ここらへんで計画の時間と一緒になっている。さえさんに10分もまだエイドで経ってないですよね?って聞いて、そんなに休んでないことに安心して、先を急がないっとって思ってもう出ますって伝えた。自分がしんどくなってきていて、言い方もあんまり余裕が無くなってきていて、こんなに遠くまできてもらっているのに、もっと楽しく振舞えたらいいんやけどってエイドを後にしてからちょっと反省する。
トレイルに入るまでさえさんも一緒に走ってくれる。




ここからあと50k。とにかく暑くてまずは次のエイドやなって気持ちを入れる。思い切り上げたセクションはないので、潰れては無いし、進むことは大丈夫やけど、この脚の熟成具合はどうなんやろうかと思いながら進んだ。
ここから第8エイドのninuまでは平坦からの600mアップ。

Ultra Trail di Corsica③につづく

2019年7月14日日曜日

Ultra Trail di Corsica①

Ultra Trail di Corsicaは24時間15分46秒、29位、無事に完走出来ました。
約110k、累積7000m、コルシカ島の山は険しくて、とても綺麗でした。
年に一度のヨーロッパの山レースを、怪我無く完走出来て、本当に良かったし、こんな凄い景色の中を進んでること自体がとても貴重な時間やなと、世界にはこんな場所もあるんやなと、普段の生活から飛び出している自分がとても幸せに感じました。

また、充実した気持ちと同時に、トップは15時間41分29秒と、自分より8時間半近く速く、どうやったらそんなに速く進めるのか、全く想像がつかないタイムで、あまりにも力の差があり愕然としました。レーススタート後も中盤まで抑えて進むプランとはいえ、スタートからだいたい120番くらいで全体の中間くらいと、なかなか厳しいレース展開でした。目標タイムは22時間やったので、だいたい2時間弱遅れる結果でした。
思っていたよりも暑かったこともありますが、天候はずっと晴れていて、最高でした。
レースのことを忘れないように振り返っていきます。

7/4の23時にcorteの街をレースはスタートします。7/4は朝からゆっくり過ごして、14時からcorteの街の少しはずれにあるスーパーマーケットcasinoで受付があるので散歩がてら行きました。

14前に到着するとスーパーの入り口から参加者が並んでいます。
受付の人が寄ってきて、japoneか?!とおくから来たな!と言われ、コルシカのレースには3回出てる日本人女性がいるぞ!って教えてくれました。
受付を済まし、bibとlivetrailのタグを貰い、あれ参加グッズくれへんのかなって思って、ゴールしてからかなあと思っていたら、このレースに参加するもう一人の日本人で3回目の出場の渋谷はなえさんも受付に来ていて、話しかけてくれた。
一昨年、ウルトラを走ってdnf、去年はショートコースに出て、今年はウルトラでリベンジですって話されていた。コルシカに3回もレースで来ているって、めちゃくちゃマニアックな人もいるんやなあって、エネルギッシュさにびっくり。話していても、とても活発で前向きな人だなあってすぐにわかる。
参加グッズくれないんですかねえ?って聞いたら、別会場の体育館でくれるってfbに書いてあったよね?と。まじか、全然フランス語訳して読んでなかったなと、渋谷さんに会っていなかったら記念Tシャツとか貰いそこねてたなととてもラッキーな自分に嬉しくなった。

参加グッズ、Tシャツにワイン、クッキーなどなど。
体育館がなんだか去年レシャップで仮眠所で使わせてもらったところと作りが似ていた。

そこからはなえさんと話しながら宿へ戻り、レーススタートまで仮眠。
なかなか、とゆうか全然寝れなかった。
普段考えないような、思い出さないような昔のことを考えたりしてぼーっとして過ごした。
23時スタートなので、22時くらいにはアパートを出る。
21時くらいから、準備開始して、篠原さんから頂いたドライフードでお粥を食べる。うまい。味付けがイタリア風、中華風と種類があり、3種類食べた。
それからテーピングして、ガーニーグー。bibをつけて、ライトチェックして、補給食確認して、ドロップバックをもってアパートを後にした。
夜やけど半そで半ズボンで全然暖かい。

会場へ、もう人が集まっている。
スタートはcorteのメイン通りのロータリーから。
21時くらいまで日が出ているので、まだまだ夕食を楽しんでいる人がメイン通りにはたくさんいる。

ちょうど歩いていたらはなえさんに会った。
レースのことや、色々話しながら、スタートを待つ。
かなり人が集まってきた。
はなえさんと記念撮影。



15分くらい前になって前に並びたかったので、お互いの健闘を称えつつお別れした。3列目くらいに並ぶ。




スタート5分くらい前になって、utmbのスタート前の音楽がかかってきた。おお、かなり盛り上がる。そしてmcの男性がかなりテンション高く盛り上げ、さながらutmbの小さい版のような雰囲気になってきた。言葉がわからないけど、たぶん10、9、8、7・・・ってカウントダウンが始まった。始まるな~!!!!
スタート!煙がたかれて、みんなめっちゃスタートから飛ばしていた。街の人もたくさんいて両脇の沿道の声援も結構すごい。
興奮して走っていたけど、どう考えても飛ばしたらあかんので、マイペースでJOGしていたらみるみる100人くらいに抜かれた。街の階段を上がっていき、山へ行くのやけどみんな走っている。歩いてる人はほんの少しやったが、僕も階段は歩いた。
corteは階段が多くて起伏が多い街。なので山へ行くまでのちょっとの距離でも疲れそうやな~と思っていたけど、やっぱりアドレナリンが出ているからか、全然しんどくなかった。
心拍も135~138くらい。ええ、ええ、こんくらいでいこう。そんな感じで山へ入っていった。
レースの高低図



スタートから第1エイドのPaduleまでは7kで1300m登る。ずっと登り。3日前に逆走して試走してあったんで、これいきなり疲れてたらアカンとこやなあと思って、抑えて抑えて登る。ちょうどええ感じのペースの位置に入って疲れないペースで進む。とゆうても心拍140手前くらいまで上がったりもするくらい。練習でゆうたらそれはまあまあ頑張ってるときの心拍値。やけど120位くらいの中間の位置。けっこうゼエゼエいっててしんどそうな人もいるけど、日本では相当抑えないとこんな位置にはならないし、utmb、レシャッペの時と同様、日本とはレベルが違う。
まだ最初、疲れるなよ俺と何度も考えながら進んでいたら、思っていたよりも進んでいて、あれ?もう着いた?って感じでPaduleに着いた。7k、予想タイム2:30のところ1:50くらいなので、順位は遅いけど、予定よりも早い。
中位やからエイドも結構人がいて、あんまりグチャグチャなりたくないので、少し補給してすぐ出発。
ここから少し登って、しばらく平坦な林道や走ろうと思えば走れるコースになる。山はシングルトラックとかではなく、木があんまり生えてなくて、岩がちらほらあって、マーキングが置かれててそれを目指して進む、みたいな感じ。登りから平坦になって、自分の脚の状態を確かめる。まあまあ良さそう。最近フクラハギが調子が良くなくて、彩の国から追い込んだ練習が出来なかったのもあり、不安やったので、フクラハギを確かめるのもあり、corteで2回山を走った。(単純にコルシカの山をレース以外でも味わいたいのもあったが)流石に、2回目の後はかなり足が疲れて、これレースに支障出るんと違うかと思っていたので、ちょっと安心した。
コースはマーキング見つけないとどこ行けば良いかわからないところもある。たまに山の中に入っては林道に出て、を繰り返す感じ。完全にjogペース、下りが遅い女性ランナーに4人くらいついていってて、自分は最後尾で流石にこれは遅すぎる、まあでも先は長いしなと思いながら、今いる順位はこうゆう走力の選手なんやからだいぶと後ろだなあとか思う。
基本平坦やけど、エネルギー使いたくないから、ストック使いながら走る。ちょっと何気に怠かったりで心配になる。
そんなこんなで2つ目のエイドBoniacceに到着。林道の途中にあった。14k、予測タイム3:45、経過は2:50くらい。1時間弱速い。けどペースは全然遅い。
バナナとパウンドケーキを食べて先を急ぐ。

ここから次のチェックポイントのPinadelluまではほとんど記憶が無くて、予測4:50のところ、だいたい4:10くらいで通過していた。夜間で景色が見えないのもあり、ただただ坦々と進むことに集中していた。出来るだけ疲れないようにそれだけ考えていた。走りやすいトレイルのつづら折りでずっと降りていくところは覚えていて、日本でも良くある感じやった。だんだんと山から下りてきているのがわかって、ただ違うのは地面に石や岩が多い。イバラのついた草も多くて困る。ここらへんになると単独走行になった。しばらく進むとロードに出て、大きな池の周りをぐるっと進む。街に入ってきた。ロードを走ると体の疲れ具合がわかる。次は4つ目のエイドCalacuccia、32k地点。ここからガツンとmonte cintoの山へ登る。が、ロードを走る脚は軽くて仕方がないわけではなく、ちょっと疲れてきていた。キロ5も出せていない。キロ7よりは速い感じ。とにかく惰性で力まず進もうと意識して進む。街から、Calacucciaへ続く小さなトレイルを進み4つ目のエイドCalacucciaへ到着。
ここは、さえさんが応援に来てくれているところで、エイドに入る前のところで待ってくれていた。たぶんずっとここで来る選手来る選手を見ていてくれたんだろうなと思う。トップはどれくらい前ですかって聞いたら3時間くらい前とのこと。今6時間と少しやから約倍速。トップはhokaの選手、itraポイント860くらいの選手で、やっぱめちゃくちゃ速いなあって、こんなにも違うのかとちょっと衝撃を受ける。
32k、予測6:30、経過6:10、20分くらい速いけどだんだん余裕貯金が無くなってきている。
さえさんは、周りの選手もしっかり休んでいるよって教えてくれた。ストックを持ってもらって、座ってバナナとかオレンジを食べる。

ここから次のエイドBalloneまでは16kで2100登る、だいたい4:30はかかるので、しっかり補給する。水も、2つのボトルに加えて、hydrapakのサブのフラスク1個にも入れる。さえさんに入れてもらった。だんだん朝になってきていた。ここからやな~と思いながら、長居は出来ない。エイドでゆっくりするとレースから気持ちが少し離れてしまう気がするので休むのが怖いのもある。もう行きますってさえさんに伝えると少し一緒に走って着いてきてくれた。monte cinto は登りもきついけど、その後の長い降りで脚がやられるから気を付けてって教えてくれた。さえさんは昨日corteから自転車でここまで移動してmonte cintoに登っていたのです。わかりました!って答えながら、monte cinto から降ったってことはその後自転車どうやってピックしたのかなあとかちょっと考えながらも進む。街から山へ、途中プチ迷いしつつ、原則元に戻るを忠実に行い大きなロスト無く進む。
本格的に夜が明けてきた。
前にドカーンとmonte cintoの山がある。あれに登るんやなあって、だいぶと遠いなあって思う。




途中、レース以外で山に来ていて、朝日を眺めている人たちもいた。景色が雄大で、これはええよなあって僕も思う。
視界が開けるので、前の選手も遠くにやけど見えるようになる。ちょっとずつ拾っていこうって思いながらちょっとペースを上げていく。
明るくなって、体調も良いので、よーし行くぞって少しずつ気持ちが上がってきた。

(Ultra Trail di Corsica②へ続く)