じわじわ進んで、何人かを抜いて、じわじわ進んでを繰り返す。
地面が土から岩の割合が増えてきた。
少しずつ山の稜線の景色が近づいてくるけど、全然やっぱり遠い。
何度もケータイで写真を撮ろうか、って思い、とりあえずmonte cintoまでは進まないとって思い留まるを繰り返す。
でもこれは撮らないと!って思って何枚か撮っていった。
遠くを見て、コースフラッグが置かれてるのを見つけて、そこへ進むを繰り返す。
だんだん暑くなってきた。でもまだめちゃくちゃ暑くも無い。
はなえさんに、monte cintoにかけては綺麗な山の水飲めるよって聞いていたけど、所々で綺麗な水が流れていて、ボトルにはまだ水があったけど飲んだ。冷たくて美味しい。
休むことなく歩く。
高度を上げるにつれて、全部岩!みたいになってきた。
ヨーロッパの山やと高度を上げるとこんな感じなんやろうか。
レシャッペのときも岩々していた。コルシカも岩々している。
岩の表面につけられている登山用のマークや、また岩の表面の凹凸と自分のリーチからルートを決めて登っていく。全部岩になってきた。
全部岩が当たり前に思えてきて普通に進んでいくけど、後ろを振り返るとすごい景色のところへ来てるなと一瞬だけやけど感動にひたる。 でもじっくり見渡す時間は前を急ぎたくて無い。
進んでいくと、とても綺麗な池というか湖があった。
こんなところに。めちゃくちゃ水が綺麗やった。
こんな美しいところがあるんやなあって、水の中へドボンしたいって思ったけど、
レース中なのでやらなかった。絶対気持ちええにきまってるけどやらなかった。
この湖の淵を回ってからさらに上に登る。
全部岩。
段々と登り方のコツをつかみ、コースフラッグを目安にはするにせよ、とにかく小さい岩は体重で崩れて力が分散するので、出来るだけしっかりした岩を足場に選んで登る。そうすると力が入る。前の選手は何回も足を取られて四苦八苦しているが、僕は問題なく進む。フランス人より自分の方が山慣れしてるやんと、ちょっと得意げに進んだ。
岩場を登っていると稜線にやっと出る。monte cintoの頂上はまだかなと思いながら、景色が素晴らしく、また写真を撮った。
美しいとしか表現出来ないけど、稜線に立つと周りのかっこいい山々がぶわーっと広がっていて、何度も凄いなあと感動する。
コルシカでもmonte cintoは有名な山なのでか、このセクションはしばらく進むごとに登山をしている人たちともすれ違う。エクスキュゼモアとボンジュールとメルシーしか言えないけど、すれ違うときは岩場で危ないし慎重に進んだ。こちらの登山者は長袖長ズボンではなくて、みんなザックは大きいけど半そで半ズボンが多い。めちゃくちゃ暑いから当然かもしれない。皆、このレースのことを知ってくれているのか、ブラボーとか言ってくれて応援してくれる。こんな急な傾斜なところをあんなにでかいザックで登ったり下ったり、めちゃくちゃしんどいやろなあと感心した。
稜線からはすぐに降りになって、ずっと先まで行き先が見える。monte cintoの山頂通ってないんやけどなあって思いながら、ガレガレのところを降りていく。写真を撮っていたらさっき登りで抜いた選手はずいぶん先に離れて見えなくなった。レース中間というのもあったけど、足場が悪いのもあるし、レースレースしたガツガツ感が無くなっていて、そにかく安全に降りようって感じやったけど、降りのリズムが悪いし、あいからずガレ場下手やなと思いながら、先のコースフラッグを見つけては、岩場のルートをイメージして下って行った。800一気に降りるので結構長い。
後からさえさんに聞いたら、このレースではmonte cinto の山頂まではいかないルートになってるみたい。
段々と平になってきた。流石にリズム上げないとって思って、走るようにして前の選手出てこいって思って進むと、ええ感じのリズムの選手を遠くに見つけて、それを目標に進む。段々追いついたので、抜かしてさらに前を急ぐ。しばらくしたら48k地点の第5エイドのballoneへ。ムーブスカウントを後から見ると、10:15くらい。計画では11:10なので順調ではあったようやけど、ここらへんまでくると山をどうやって進もうかに意識が向いていて、ペース配分をどうこうって感じではなくなってきていた。それにショックやったのがこの時点で前に若い女性選手がいた。もちろんサポート受けているセミプロの選手ってわけではない。ちょっとショックを受けつつ、先を急がないとって進む。ぶわーっと広がる草原的な下りをマーキングを探して進む。マーキング無いけど、ルートっぽいコースを進んでると、なんかおかしい感じがして、時計のナビゲーションを見たら明らかにコースを外れていて、かなり左前方に少し前に抜かした選手が見えたのでコースじゃないけど草原をつっきって戻る。マーキングの間隔が結構広いので、注意しないと危ない。
ここから第6チェックポイントのCiottulu di i moriまでは600mくらい昇るんやけど、600mって言ったら伊賀で例えると霊山寺から霊山2回でおつりがくるやんてイメージで、サクッと行けるかなと思ったら、また岩場をガシガシ行く感じで、これ600mかいホンマにってかなり疲れてくる。時刻も12時近くなり、日差しもきつく暑い。
岩場の登りで疲れてへばってる選手もたまに出てきた。
座り込んでいる選手に、さえさんに教えてもらった、クラージュ!(がんばろう)って声をかけたら少し笑顔になってくれた。相手に言いながら、自分にもゆうてる感じでもある。暑いけど、登りはガシガシ行ける感じはある。
岩場を登ると、また草場が広がってるようなところがあり、牛が結構な高度のところにポツンポツンと出てきて、なんで居るのかなと、地味にびっくりした。
こんなところで飼われてるのかな~ でもそれにしては広すぎて牛見つけるのにも一苦労やけどなあと不思議は解決されないまま進む。
第6チェックポイントのCiottulu di i moriには約12時間で到着していた。計画では12:45。どんなチェックポイントやったか思い出せないけど、ペースは崩れずに進めていたとゆうことみたい。
つぎは第7エイドのVerghju。ここではドロップバッグがある。さえさんも応援に来てくれるポイント。
ここらへんからおそらくGR20なんだろうなと思うトレイルに入ってきた。
今までのような岩々した感じではなく、周りには木も増えてきて、イメージ的にはアメリカのウエスタンステイツに出てきそうな山々が周りに増えてきた。例えがおかしいかもしれないけど、レース前にネットでウエスタンステイツの速報ばっかり見ていたからかもしれない。シングルトラックを進んでいく。リズムよく進めるからか、このあたりの写真を1枚も撮っていなかった。。
ハイカーも増えてきて、カップルや男性2人組、女性2人組、など比較的若い人が多い。本当に人気のコースなのか、かなりの頻度ですれ違う。
かなり暑くもなってきた。エキュスキュゼモアって言う自分の声もだんだん疲れてきた。太ももあたりもかなり熟成されてきた。脚が熱い。第7エイドは61kなので、だいたい中間、抑えて行けたらというところやけど、この脚の成熟具合は全然抑えれてはないやろと不安になってくる。暑くてエネモチは食べにくくなってきて、ライスピュレは味がりんごで食感も比較的食べやすかった。ボトルの水も暖かくなってきて沢を通るときは水で体を濡らしてアイシングする。
だんだんしっかり走れなくなってきて、後ろから抜かれて着いていこうとするけど身体が熱い。これは着いていけないけど、歩いてはいかんとなんとか平坦とくだりだけはjogして微妙な登りは歩くを繰り返す。前の選手は遠くにはなったけどそれから距離は離れないので、たぶんみんなしんどいんやろなあと思った。ここらへんは足元はシングルトラックで、まわりも木々があり、とおくには雄大な景色が広がるのでとてもロングハイクには良いところやと思った、がその時の僕には走れるコースがしばらく続いて、暑さと疲れで重くなった体から、今これしんどいなあ、ちょっと後半大丈夫かこれって思いばっかりが出てきた。暑い。
ダラダラとしか進めなくとも粘っていたらトレイルから林道、ロードになり、建物が見えて第7エイドのVerghjuが見えた。さえさんが道で待ってくれていて、一緒に走りながらエイドに向かう。初めてくる土地なのに、ちゃんと第4エイドから第7エイドに自転車で移動して到着しているのがすごいなあと感心する。とゆうかめちゃくちゃ暑い。
みんな周りへばってるよって教えてくれる。何番くらいですかって聞いて40番~50番くらいかなってことだった。エイドでめちゃくちゃ元気でテンション高いおっちゃんがどこから来た?ジャポネか?って声をかけてくれてとりあえず座れ、何が欲しいって聞いてくれる。コカ、シルブプレってゆうて、コーラを貰う。コカシルブプレでお替り頼んだら、いや違う、これだろう!と酒を進めてきたが、絶対無理ですってノンメルシーと伝えた。テンション高く対応するけどかなり疲れていっぱいいっぱい。
そうしていたらさえさんがドロップバッグを持ってきてくれた。
一瞬、え???となって、ここがドロップバックのエイドなのを忘れていた。かなり疲れてるんやな自分、と思った。
暑くてもう気持ちは面倒さばかり出てくるけどそんなことはゆうてられへんので、バッグからこれから暑いので日焼け止めをしっかり塗る。さえさんに水を入れてもらい、補給食をドロップバックから入れてもらう。なんかおっちゃんが色々ゆうていて、さえさんも話していたけど、後から聞いたらなんでここに来て日焼け止め?美白??デリケートなんだねって思ったってゆうてたけど、僕は日焼けで肌が熱くなって体力を消耗したくないから塗ってたってゆう。周りから見たら、何をやってるんだろうってちょっとおかしかったみたい。。笑
トップから3位までは別格の走り。トップ10はやっぱり全然走りが違うってさえさんは話してくれた。
靴下とガーニーグを取り出して、靴を脱いで交換する。足裏のダメージは長いレースでは自分的には絶対避けたいので、10時間越えたらデポがあれば絶対ケアする。ガーニーグーはかなり良くて、水膨れなどはほぼ起きない。
エイドのパスタやバナナ、オレンジ、コーラ、しっかり補給する。
時間は13:50くらい。ここらへんで計画の時間と一緒になっている。さえさんに10分もまだエイドで経ってないですよね?って聞いて、そんなに休んでないことに安心して、先を急がないっとって思ってもう出ますって伝えた。自分がしんどくなってきていて、言い方もあんまり余裕が無くなってきていて、こんなに遠くまできてもらっているのに、もっと楽しく振舞えたらいいんやけどってエイドを後にしてからちょっと反省する。
トレイルに入るまでさえさんも一緒に走ってくれる。
ここからあと50k。とにかく暑くてまずは次のエイドやなって気持ちを入れる。思い切り上げたセクションはないので、潰れては無いし、進むことは大丈夫やけど、この脚の熟成具合はどうなんやろうかと思いながら進んだ。
ここから第8エイドのninuまでは平坦からの600mアップ。
Ultra Trail di Corsica③につづく
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